世の中には、どんなイヤイヤが存在しているのか? 全国のママ・パパへのヒアリングをもとに、全37種の「イヤイヤ行動リスト」を作成。今回のレポートでは、このリストを使って調査を実施し、イヤイヤ行動にまつわる様々な実態を解き明かします。
発表! 全37種のイヤイヤ行動リスト!
まずは、イヤイヤ研が作成した「イヤイヤ行動リスト」をご覧ください。食事や生活習慣などのシチュエーションごとに、大きく6カテゴリーに分類し、合計で37種の多様なイヤイヤ行動をリスト化しました。
その中でも特に項目が多かったのが、ハミガキ、トイレ、お風呂などの生活習慣に関するものでした。イヤイヤ期専門家の西村史子先生によると、イヤイヤ行動の要因のひとつとして、痛い・怖いと感じたものへの拒否があるそうで、口の中に歯ブラシを入れるときの不快感からハミガキを嫌がったり、髪の毛や顔が濡れる怖さからお風呂を嫌がったりして、イヤイヤ行動が増える要因になっているようです。
また、リスト内には「ママ嫌い」「パパ嫌い」といったママ・パパには少しショックな内容も。実際にはママに甘えたいときに、パパが抱っこしようとして拒否したり、その逆だったりということが多いそう。子どもたちの甘えたい気持ちから起こるかわいいイヤイヤ行動なので、あまり気にしなくてよいとのことです。
発生率No.1は、食事中のイヤイヤ!
作成したイヤイヤ行動リストをもとに、どのイヤイヤ行動が最も発生しているかを調査。その結果、「食べている最中に遊び始める」が83.5%と圧倒的トップに。2位は「遊び道具やおもちゃを片づけない」という片づけに関するイヤイヤ、3位は「出かけた先から帰りたがらない」という結果に。
また、トップ10のうち、3つが食事に関するもので、おいしく食べて健康に育ってほしいと願う親たちの思いをあざ笑うかのように、イヤイヤ行動が頻発しているようです。4位の「ごはんを食べない」は7割近くを占めているほか、10位の「スプーンや箸で食器を叩く、投げる」といった穏やかでない行動も、半数以上の家庭で発生していることが明らかになりました。
イヤイヤ研メンバーの家庭でも、食事に関するイヤイヤは悩みの種。末富研究員の家では、ご飯の前におやつをおねだりされることが多く、「あと1時間でご飯だからね」と説明しても、聞いてもらえずに苦労をしているとか。
「したくない!」と「したい!」どっちが多い?
イヤイヤ行動の調査結果を見ていくと、「◯◯したくない!」という拒否行動だけではなく、「◯◯したい!」という欲求からくる行動も頻発していることが判明しました。そこで、いくつかのシーンを切り出して、「したくない!」と「したい!」の比較検証を行いました。
定番の食事中のイヤイヤ行動では、「ごはんを食べない」の68.2%に対して、「もっと食べると言って聞かない」は37.0%と半分ほど。外出に関するイヤイヤ行動では、「自分で歩かない」が58.1%なのに対して、「自分で歩くと言って聞かない」が44.1%と比較的僅差に。また、「出かけるのを嫌がる」の20.9%に対して、「お出かけしたいと言って聞かない」が53.0%と倍以上になり、「したい!」が「したくない!」を上回る結果に。
また、興味深かったのがハミガキに関するイヤイヤ行動。「ハミガキをさせない」の57.3%に対して、「自分でハミガキすると言って聞かない」は32.5%と半数以上という結果に。自分でハミガキをやりたがる子どもが一定数いるという意外な事実が判明しました。
専門家によると、子どもの「したい!」行動の裏には「親の提案内容はイヤ」が隠れていることが多いとのこと。また、「したい!」行動は興味関心からの欲求であるため、他のイヤイヤ行動よりも早い月齢に起こる傾向があるそう。イヤイヤ期においては、したい!したい!もイヤのうちということのようです。
平均15個!? あなたの子はいくつ当てはまる?
ところで、家庭ごとに何種類ぐらいのイヤイヤ行動に振り回されているのでしょうか。37項目のイヤイヤ行動リストのうち「わが子にもあてはまる!」というものを選択してもらった結果、その平均は15.3個という結果に! 全国のママ・パパたちは、日々、実に多くのイヤイヤ行動に対峙していることが明らかになりました。
さらに詳しく見ていくと、4人に1人が20個以上を選択。そして20人に1人は、なんと30個以上も選択していることが判明しました。30個以上というと、何かしようとする度、ほぼ必ずイヤイヤが発生するという状態(ひえ〜)。逆に少ないパターンとしては、12人に1人(約8%)が、5個以下という結果になりました。みなさんは、いくつ当てはまりましたでしょうか?
調査概要
- 調査)
- イヤイヤ実態調査
- 調査手法:
- インターネット調査
- 調査エリア:
- 全国
- 調査時期:
- 2017年9月
- 調査対象者:
- 0歳~5歳イヤイヤ期の子を持つ女性(n=1,200)
イヤイヤ研は、次世代育児アイテム「ペチャット」と
博報堂こそだて家族研究所が共同で運営しています。
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