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3人同時にイヤイヤ期!? 三つ子ママに直撃インタビュー

イヤイヤ研の行った実態調査で「最も高いストレス度」となったのが「双子・多胎児のいる家庭」。「歳の離れた兄弟がいる」、「年子がいる」家庭を大きく引き離しての断トツ1位でした。ひとりでも大変なのに2倍、3倍のイヤイヤが襲ってきたら……。イメージだけで震えやめまいを覚える方もいるかと思います。3歳7ヵ月(*)の三つ子の女のコを育てるママに、多胎児ならではの子育てやイヤイヤ対策などなどインタビューしました。

イヤイヤストレス度

三つ子ちゃんは一心同体?

三つ子ちゃんは一心同体?

ベビーカーは双子用とひとり用の2台。ママひとりで子どもたちと出かける時は、双子用ベビーカーに二人を乗せて、ひとりは抱っこ。朝食中に三人の髪を三つ編みにして、3つの保育園バッグをセット。おもちゃの取り合いなどでケンカが始まった時には、割って入って子たちを順々にギューっとハグ。三つ子ちゃんの子育てに日々奮闘するユカさん(仮名)。お母さまと同居とはいえ、働きながらの多胎児育児。尊敬の念を抱かざるを得ません。三つ子ちゃんとの日々の暮らしについて聞きました。

―― 三人は性格もそっくり?それとも三人三様?

「三つ子と言えども性格はまったく違うんです。長女はしっかり者で、三女は甘えん坊。次女はひとり遊びが好きだったりと、いつも三人一緒に遊んでいるというわけでもありません。
最近三人で一緒にいたずらを企んだことがありました。夕食前に食卓に配膳していたご飯をカーテン裏に運ばれて、つかんで食べたり遊ばれちゃいました。叱ってもご飯粒を髪や顔につけて楽しそうにゲラゲラ三人で笑ってて……これからこういう悪だくみが増えるかと思うと心配ですね~」

一緒に生まれてきた三つ子ちゃん。たまに結託してママを困らせる。でも性格も遊び方もさまざま。どうやら、同い年の兄弟のような感覚のようです。

イヤイヤ攻撃は同時?それとも別々?

イヤイヤ攻撃は同時?それとも別々?

―― ひとりでも苦労や悩みの絶えないイヤイヤ期。三つ子のイヤイヤ期……想像を絶します。いつ頃から始まって、どのようなイヤイヤなのでしょうか?

「1歳を過ぎた頃からだんだんと始まって、1歳半には三人ともイヤイヤ期真っ盛りとなりました。闘いは子どもたちを起こす瞬間から始まります。『起きたくない』『この服じゃない』『自分でボタン閉める』『ジャムパンじゃなくてチーズパンがいい』『食べる順番はこうじゃない』……。とりわけ、私の取り合いによるイヤイヤは多いですね。手つなぎ、抱っこ、添い寝……。思い通りにならないとイヤイヤが始まります。奇声をあげたりムッと黙り込んだりとそれぞれのスタイルがありますね」

―― イヤイヤは同時多発?

「ひとりずつ順番にイヤイヤ言うのが彼女たちのスタイルです。攻撃力はひとりの場合と同じだけど時間は3倍。イヤイヤ言うのに私からは離れたがらず、トイレのドアさえ閉めさせてくれない。『魔の2歳児』の時は、とにかくひとりの時間が欲しかったですね」

ひとりがイヤイヤし始めたらすぐに伝染してイヤイヤの大合唱ということはないようですね。今は、お子さんが3歳になり再開した仕事の通勤時間が唯一のひとり時間。リラックス&子育てへの英気を養う大事なひと時になっているそうです。

競争を仕掛けて、負けん気と遊び心を刺激!

競争を仕掛けて、
負けん気と遊び心を刺激!

―― ママの手は2本。でもそれを求める手は6本。つねに平等に接したいと思っても限界があります。対処法を伺いました。いったいどんな魔法をかけているのですか?

「例えば、夜寝る時に『いちばん早く寝支度できたコがママの隣だよ~』とか、車に乗る時も『いちばん早く出かける準備ができたコが助手席だよ~』など早いもの順にする。動きが断然機敏になるうえに、私の隣になれなくても『闘いに負けたのだからだから仕方ない』と納得してくれるんです」

負けん気と遊び心を刺激して行動に移させ、かつ思い通りにならなくても納得してもらえる競争系。三つ子ならではのイヤイヤ対処法として効果絶大のようです。

3歳を過ぎて見えた解決策

3歳を過ぎて見えた解決策

―― 試行錯誤しながら自分らしい子育てスタイルを模索するユカさん。三つ子ちゃんが3歳を迎えた頃、無敵のイヤイヤ対処法に気づきます。辿り着いたその方法とは?

「3歳を超えると理解力や記憶力、表現力が驚くほど急成長します。そこで、スーパーマーケットでいつものように私の手の取り合いになった時、『ママの手は2本で、今その片手で買い物してる。1本しかない手をどうする? ママと誰かが手をつないで、その手をつないでいって1列で歩くのはどう?』って提案してみたら、理解してくれたんです。また、イヤイヤ言い出した娘にその理由を聞いてみたんです。すると、つたないながらも、彼女たちなりのこだわりや理由があることがわかった。それ以来説明して説得すること、じっくり聞くことを大切にするようになりました」

―― お子さまが3歳を超えて始めたイヤイヤ対策法がもうひとつ。いったいどんな内容?

「子どもなりに毎日自分の予定を立てていて、それを邪魔されたり、勝手に変更されることを非常に嫌がるということがわかりました。例えば、私が何となく話した予定を覚えていて、それと違うと不機嫌になる。今日のインタビューも昨日詳しく説明しておいたから心構えできていて、今ご機嫌でいてくれる。
子どもに説明すること、話を聞くことはとても時間がかかります。でも、私自身イライラしないタイプってこともあり、このスタイルは自分にも子どもたちにも合っていました。ずいぶんと叱ることが減り、ストレスも軽減されましたね。最近では、子どもを急がせる夫に対して『子どもには子どもの速度があるんだから』って注意したりするほどになりました」

子どものイヤイヤに耳を傾け原因を追求し、できる限り要求に応える。思い通りにならない場合はその理由を説明、そして説得。かかる時間はひとりっ子の3倍です。でもこの急がば回れスタイルは、親子関係の深まりを生み出しているようです。そして、その日々強まる親子の絆がユカさんの多胎児子育てライフを支えているのかもしれません。

三つ子ならではの子育ての実態に迫ったユカさんへのインタビュー。3人を競争させるといった三つ子ならではの対処テクニックを見出す一方で、お子さんひとりひとりと丁寧に向き合い、ひとりひとりの性格に合わせて接する姿が印象的でした。子育て環境や兄弟の構成は家庭ごとに異なりますが、自己を主張するひとりの子どもと、それを受け止めるひとりの親という1:1の関係性は同じ。子どものイヤイヤに困る場面でも、周りの目や周辺への配慮は少し後回しにして二人きりで向き合うことからはじめると、思った以上に有効な対処法になるかもしれません。

*インタビュー時(2018年3月)の年齢

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