どんなにわが子が愛しくても、イヤイヤの数だけストレスは溜まるもの。そこで今回のレポートでは、イヤイヤ期のストレス事情を大解剖! ストレス度が高いのはママorパパ? 大変なのは男の子or女の子? など、様々な疑問とストレス軽減のヒントに迫ります。
イヤイヤ期のストレス度、
ママがパパを圧倒!
まずは、ママとパパのどっちがイヤイヤ期にストレスを感じているかの調査結果を発表。ストレス度10点満点中、8点以上と答えた人の割合を集計したところ、パパの24.3%に対して、ママが39.7%と圧倒!パパの育児参加が増えてきているとはいえ、日々の生活の中で子どもに接する時間が多いのはママのほう。子どもと関わる時間の差が、ストレスの差につながっていると考えられそうです。
子育ての役割を見てみても、パパは子どもとの遊びを担当しがちなのに対して、ママはトイレやハミガキなど生活習慣の管理を行うことが多く、その分だけ子どもの成長を促すプレッシャーと負担が大きくなっているのかもしれません。特にイヤイヤ期のピークである2歳はトイレトレーニングの時期とも重なっているため、オムツがなかなか外れない我が子に心が折れそうなママも多いはず。
この調査結果は、全国のパパにぜひとも知っていただき、ママの心のケアと育児へのさらなる参加をお願いしたいところです。
男の子と女の子、
イヤイヤ期の大変さは同じ!?
男の子と女の子で、イヤイヤ期の親の大変さに違いはあるのか? 男の子といえば、人を叩いたり、物を投げたりと暴れん坊で手がかかるイメージ。一方、女の子は、この洋服が着たい、この靴下はイヤなど、細かいこだわりがあって面倒なイメージ。果たしてどっちのイヤイヤが大変なのか? 気になる調査結果がこちら!
なんと、男の子も女の子もイヤイヤ期の親のストレス度はほぼ同じという意外な結果に。イヤイヤ期専門家の西村史子先生によると、性別以上に子どもの個性でイヤイヤ期の様子が変わる傾向があるとのこと。子どもの性別に関係なく、世の中のママ・パパたちは子育てに奮闘していることが判明しました。
イヤイヤが2倍!?
やっぱり双子は大変だった!
続いて、兄弟の構成でイヤイヤ期のストレス度に違いがあるかを調べてみました。「歳の離れた兄弟がいる」「年子がいる」「双子や多胎児がいる」の3区分で調査した結果、双子や多胎児がいるママ・パパのストレス度が圧倒的に高いことが判明。2人ならイヤイヤも2倍になるのでしょうか、1人でも充分に手を焼いている筆者からすると想像しただけで…。
イヤイヤ期まっただ中の3歳になる双子を持つイヤイヤ研・小野研究員の同僚の話によると、日々双子ならではのイヤイヤに四苦八苦しているそう。パン屋で商品に触らないように片方に注意していると、その隣でもう片方がベタベタ触り始めたり、2人が結束しておやつを要求してきたりと、同時多発的にイヤイヤが発生するのに苦労が絶えないとのこと。
専門家によると、子どもたちはママ・パパの愛情を受けられるだけ受けたいと思うなかで、双子・多胎児は1人ずつしかいなママ・パパをはんぶんこしなければいけないことへのジレンマが大きいとのこと。ママ・パパも、子どもたちの希望をなんとか満たそうと奮闘する分、負担が大きくなってしまうようです。
気が休まるのは3人目以降!?
さらにさらに、何人目の子どもになればイヤイヤ期が楽に感じるのか調査してみました。子育てを1度経験すれば、2人目からは楽になるだろうと安易に想像していたのですが、なんと1人目、2人目のストレス度は同程度ということが判明。3人目になってようやく楽になるという傾向が見られました。
2歳と6歳の2人の子どもがいる高田研究員曰く、2人目になると子どものイヤイヤにはある程度の耐性ができるが、子ども同士のケンカの仲裁など、1人目のときにはなかった新しい問題が増えて、大変さはあまり変わらないとのこと。
3人目になると、さすがに慣れてくるのと、1人目が大きくなって面倒を見てくれるということもあり、少し楽になるのではないでしょうか。3人目を計画中のママ・パパは、ぜひ検討材料にしてみてください。
イヤイヤ期で、
一番ストレスを感じている人とは!?
ところで、子育ての状況によって、イヤイヤ期に受けるストレスに違いはあるのか、就労状況ごとのストレス度を分析してみました。すると、フルタイムで働くママに比べて、専業主婦のほうがストレス度が高いことが判明しました。
なお、0〜5歳の子どもを持つ母親のうち、専業主婦の割合は 45.7%*で、約半数のママさんが高いストレスを抱えている状況となります。(*厚生労働省 平成27年国民生活基礎調査の概況より)
また、当然の結果ではありますが、「平日の協力者がいるママ」に比べて、「平日の協力者がいないママ」が感じているストレス度が極めて高い結果に。社会問題として注目されているワンオペ育児によるママへの負荷を裏付ける調査結果となりました。
ストレス軽減の一番のコツは、
気楽に構えること。
最後に親の性格とイヤイヤ期のストレスの関連性についても分析しました。その結果、悲観的にものを考える人に比べて、楽観的にものを考える人のストレス度が小さいことが判明。楽観的なママ・パパは、子どもがイヤイヤしていても気にしなかったり、逆に悲観的な性格だと過度に心配したりするのかもしれません。ストレス軽減のコツは、気楽に構えることだと言えそうです。
とはいえ、性格を変えるのはなかなか難しいので、上手にストレスを発散する方法を身につけるというのも、大切なのではないでしょうか。最近では、SNSに投稿したりメッセージアプリでパパに実況中継することで、ストレス発散したりするママも多いそうです。また、自治体が行う子育て相談会などの活用もおすすめです。
調査概要
- 調査1)
- イヤイヤ出現率調査
- 調査手法:
- インターネット調査
- 調査エリア:
- 全国
- 調査時期:
- 2017年9月
- 調査対象者:
- 0歳~5歳児を持つ男性・女性(N=9,250)
- 調査2)
- イヤイヤ実態調査
- 調査手法:
- インターネット調査
- 調査エリア:
- 全国
- 調査時期:
- 2017年9月
- 調査対象者:
- 0歳~5歳イヤイヤ期の子を持つ女性(N=1,200)※該当年齢の子が「イヤイヤ期」にあてはまると思うと回答した女性
イヤイヤ研は、次世代育児アイテム「ペチャット」と
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