その名称から子どもが様々なことに「イヤ!」と拒否しているイメージのあるイヤイヤ期。しかし、実際にはイヤイヤの表現方法には、実に様々なバリエーションがあることが分かりました。子どもたちが日々繰り広げる戦慄のイヤイヤ表現を大解剖します!
これが戦慄の「イヤイヤ表現四天王」!
まずは、イヤイヤを発動した際に、子どもたちがどのような表現を行うのかの調査結果を分析。多種多様な表現方法がある中で、「さけぶ」「いすわる」「あばれる」「にげる」の4つの基本表現を「イヤイヤ表現四天王」と命名しました。
さらに、イヤイヤ研メンバーで話している中で、イヤイヤ表現四天王が連続して現れるスーパーコンボの存在が明らかに。イヤなことがあるとまずはギャン泣きをして「さけぶ」。そして、主張が通らないとわかるとその場から「にげる」行動に。さらに、もう逃げられないと悟ると「いすわる」の籠城作戦を開始し、親が子どもを持ち上げるなどの実力行使にでると「あばれる」で抵抗し、暴力を叱られて再び大泣きに戻るまでが一連のシナリオ。1つでも大変なのに、このスーパーコンボが発動したら、もう修羅場。イヤイヤが1つだけ発動しているうちは、まだラッキーなのかもしれません。
意外に「イヤ」とは言ってない!?
ランキングで見るイヤイヤ表現
続いて、先ほどのイヤイヤ表現の調査結果をランキング化。トップ10を見ると、1位に「大泣き、ギャン泣き」、2位に「大声を出す、叫ぶ」、3位は「物を叩く、投げる」と、お馴染みの項目が並ぶ中、イヤイヤの語源でもある「何を聞いてもイヤ」は、意外とランキング下位の8位という結果となりました。
イヤイヤ期専門家の西村史子先生によると「イヤ」という単語は短く覚えやすいため、子どもも何気なく使ってしまうところがあるとのこと。はじめはイヤと言うだけだった表現が、成長を重ねるにつれ、「さけぶ」や「にげる」といった表現に発展していくようです。
また、写真映えがするためか、SNSでよく見かける「のけぞって嫌がる、寝そべって駄々」は、4位にランクイン。人の子であればかわいい!とニヤニヤしたりもするのですが、自分の子どもだとそういうわけにもいかないですよね。
また余談ですが、1位から6位の内容は、酔っ払った大人でも見られる表現だよねとイヤイヤ研メンバーの間で盛り上がりました。大人になっても、心の奥底にはイヤイヤ期が続いているのかもしれませんね。
こんなイヤイヤ表現も!?
最後に、割合がそれほど高くないため、今回ランク外となっている「嘘をつく」「物を隠す」という表現に注目。専門家によると、これらの表現は特に月齢が大きい子に見られる表現とのこと。今までのイヤイヤ表現では通用しないと実感した子が、知恵を振り絞って抵抗をするパターンのようです。
イヤイヤ研・林研究員の5歳の娘も、「ごはんが足りなかった」という理由を盾に、食事の直後におやつを要求するケースや、嫌いな野菜をシチューの奥に沈めてごちそうさまするケースがあったそうです。
その他、自由回答で寄せられた生声の中に、「叱られるとゲラゲラ笑い出す」というちょっと不思議な事例や、「犬・妹にあたる」など弱者にストレスをぶつける事例などがありました。どこからどこまでがイヤイヤ表現なのかは、判断が難しいところですが、子どもの個性によって他にも様々なイヤイヤ表現がありそうです。子どものイヤイヤが発動した際には、ぜひ観察してみてください。
調査概要
- 調査)
- イヤイヤ実態調査
- 調査手法:
- インターネット調査
- 調査エリア:
- 全国
- 調査時期:
- 2017年9月
- 調査対象者:
- 0歳~5歳イヤイヤ期の子を持つ女性(n=1,200)
イヤイヤ研は、次世代育児アイテム「ペチャット」と
博報堂こそだて家族研究所が共同で運営しています。
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